紅茶でもジャムでもない。「塗るお茶」が、朝食を少しだけ面白くする

朝、トーストに何を塗るだろう。

バター、苺ジャム、マーマレード。少し気分を変えたい日なら、蜂蜜やピーナッツバター。

そこにもうひとつ、「お茶」という選択肢があってもいいのかもしれない。

静岡の茶問屋・岩崎恭三商店が展開するブランド「お茶と、暮らしと」が作っているのが、お茶のミルクジャムだ。

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名前だけ聞くと少し不思議である。

お茶は飲むもの。ジャムは果物から作るもの。

そんな私たちの中にある二つのカテゴリーを、軽やかにまたいでしまった。

「抹茶味」ではなく、「お茶を食べる」

使われているのは、静岡の高級抹茶と粉末緑茶、牛乳、生クリーム、砂糖。

香料や着色料を使わず、フレンチシェフ監修のもと、焦がさないようにじっくりと煮詰めて作られている。

口にすると、最初にやってくるのはミルクのまろやかな甘さ。

けれど、そのまま甘さだけでは終わらない。

後から抹茶らしいほろ苦さと、お茶の爽やかな香りが残る。

抹茶のお菓子というよりも、感覚としては**「抹茶ラテをスプレッドにしたもの」**に近い。

この少しの苦味があることで、いわゆる甘いジャムよりも朝食に取り入れやすい。

筆者のお気に入りは、クロワッサン

いくつか試した中で、筆者が一番おすすめしたいのはパンに塗る食べ方。

特にクロワッサンか、軽く焼いたトーストがいい。

クロワッサンのバターの香りとミルクジャムの濃厚さに、抹茶のほろ苦さが重なる。

少し大げさに言えば、いつもの朝食が小さなカフェのデザートになる。

トーストなら、表面をやや強めに焼いておくのがおすすめだ。

カリッとしたパンと、柔らかいミルクジャム。その温度と食感の差まで含めておいしい。

塗りすぎるより、最初は薄めに。

パンの香ばしさが残るくらいがちょうどいい。

バニラアイスにかけると、ほぼ完成されたデザートになる

もうひとつ簡単なのが、バニラアイスに混ぜること。

これはかなり相性がいい。

バニラアイスに抹茶パウダーを振るよりもミルキーで、抹茶アイスを買うよりも、自分で濃さを調節できる。

冷たいアイスの上に少量のミルクジャムを落として、完全に混ぜず、マーブル状にする。

バニラの甘さの中から時々お茶の苦味が出てくるくらいがおすすめだ。

来客時に出しても、瓶を一つ置いておくだけとは思えないデザートになる。

朝なら、シリアルに少し

意外によかったのがシリアルだ。

牛乳を入れる前にティースプーン一杯ほど混ぜる。

あるいは、グラノーラとヨーグルトの上に少量のせてもいい。

通常の蜂蜜やメープルシロップより甘さ一辺倒にならず、お茶の香りが入ることで少し大人っぽい朝食になる。

ナッツ系のグラノーラとは特に合う。

毎日食べるものを全部変える必要はない。

いつものシリアルに、ほんの一匙加えるくらいでいい。

「丁寧な暮らし」は、もっと雑でいい

この商品の面白さは、抹茶を使っていることだけではない。

「お茶と、暮らしと」というブランド自体が掲げているのは、お茶を通じて日常に少しだけ丁寧な時間をつくることだ。

とはいえ、毎朝茶葉を量り、急須を温め、完璧な温度でお茶を淹れる必要はない。

クロワッサンにジャムを塗る。

昨日買ったアイスに一匙のせる。

シリアルに混ぜる。

その程度でもいい。

むしろ、忙しい生活の中に無理なく入り込めることこそ、現代の「丁寧な暮らし」なのかもしれない。

日本茶というと、茶道や急須、和菓子のような少し格式のある世界を想像する。

けれど、お茶はもっと自由でいい。

飲む代わりに、パンに塗ってもいい。

朝食は毎日やってくる。

だからこそ、一瓶のジャムくらいの小さな変化が、案外生活を楽しくしてくれる。

筆者のおすすめ順

クロワッサン > トースト > バニラアイス > シリアル。

まずは休日の朝、クロワッサンから試してみてほしい。

紅茶やコーヒーを横に置けば、それだけで少しだけ良い朝になる。

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